デジカメレビュー
LAOWA
LAOWA 10-18mm F4.5-5.6
LAO0040
ソニーFEマウント
超広角レンズはSIGMA 12-24mm F4.5-5.6 EX DG ASPHERICALをメインで使用しておりましたが、
より軽量でより広角なレンズを探し求めて、
こちらにたどり着きました。

※今シリーズの内容は個人的な見解でございます。
LAOWA 10-18mm F4.5-5.6は、
2018年12月に発売されたソニーFEマウント用のレンズです。
家電量販店の販売価格は103,730円でございます。
LAOWAといえば、
以前15mmを紹介したことがありましたが、
かなり色々理由があってAPS-Cマウントでのレビューとなってしまった過去があります。

安いといえば安いレンズでございますが、
レビューが極端に少なく、
しかもそのレビューもあまり芳しくないものばかりということもあり購入を躊躇しておりました。
特に自販機撮影においては、
近年はSIGMA 12-24mm F4.5-5.6 EX DG ASPHERICALでもちょっと広角が足りないなと思うこともあり、
10mmはほしいところ。
寄れないのは我慢しても、ただ軽くするというだけならソニーの12-24mmもありますが、
お値段もそうですし、
画角が同じなのでどうかなーと思っておりました。
フルサイズで10mmというイカれた画角のレンズは、
その他、サムヤンとフォクトレンダーがあります。
特にフォクトレンダーのHELIAR-HYPER WIDE 10mm F5.6は、
多少の重みはあるものの評価も高いですし、
FEマウント用は電子接点がついているので5軸手ブレ補正も効きますし、
絞り値も反映されるのでいいなーとおもっておりました。
ただ、10mmの単焦点というのはなかなかストイックな仕様だなーなんて思いながら・・・
結局、
このレンズに至ったわけでございます。
なお、なぜかニコンZマウント用もあったりしますが、
こちらにしなかった理由は単純でございまして、
レンズ交換が面倒くさいだけでございます。
しっかりとした箱に入っております。
■カタログスペック
■仕様 vl1.1 | |
焦点距離 | 10-18mm |
35mm換算値 | – |
開放F値 | F4.5-5.6 |
絞り羽根数 | 5枚 |
最短撮影距離 | 0.015m |
最大撮影倍率 | 0.25倍 |
レンズ構成 | 10群14枚 |
フィルター経 | 装着不可 リアフィルター:37mm |
フルサイズ対応 | ○ |
超音波モーター | x |
手ぶれ補正 | x |
防塵防滴設計 | x |
フルタイムマニュアル | ○ |
かなり寄れるレンズでございます。
電子接点すら無い完全なマニュアルフォーカスでございますが、
超広角レンズですので、あまり気にならないと思います。
■デザイン・メカ・インターフェイス
カメラバッグ内はとてもスッキリしますね。
キャップをつけると536g。
軽量化は出来ておりません。
かぶせ式のキャップでございます。
ロゴの主張が強く、少しダサいです。
各リングのいち関係が未だに把握できません。
驚きなのが、
フォーカスが1mの次がすぐに無限遠ということ。
自販機を撮る以外は基本的にフォーカスリングはいじりません。
若いのか若くないのかわかりませんね。
そんなに売れてなさそうですし。
実はこのレンズもレンズ構成上重要になってくるようで、
これを外すと無限遠が出なくなります。
スッキリ!
■画質・撮影
上記の通り、
近接の自販機を撮る時以外は基本的には無限遠にしております。
絞り込んで、無限遠に併せて1/320固定で撮影しております。
それでもバンバン撮れてしまうので運用はとても楽でございますね。
フォーカスリングはある程度粘度がありますが均一ではなく、
要の無限遠部分がややゆるい個体です。
気がつくと、1m付近に戻ってきている事がありやきもきしますが、
正直、そうなっていてもピントはあまり変わりません。
そして、ズームリングはとても硬く、
部分的に異音がします。
工作精度はあまり高くないようでございますが、
写りに問題はないのでよしとしております。
写りに関しては、
ズーム全域でカリカリというわけでもなく、
解像はしておりますが像は若干甘いです。
この手のレンズなので仕方がないところではありますが、
私自身は全く気になりません。
ただ、α7 IIではいいとして、
α7RIVとの組み合わせは解像力的にきつそうでございます。
一番よく使うであろう10mmでは、
周辺の像の流れは当然あるとしまして、
それ以上に被写体によっては周辺光量落ちがえげつないです。
ただ、慣れてしまえば逆にそれが良かったりします。
面白いのは、こういうレンズの割にゴースト・フレアは許容範囲でございます。
SIGMA 12-24mm F4.5-5.6 EX DG ASPHERICALよりも全然いいですね。
こういうレンズでございますので、
前玉に目に見える水滴やゴミが付くともれなく映り込みます。
表面は一応防汚コートが施されているようですので、
汚れは落としやすいです。
後述しますが、
自販機撮影においてはまさに革命でございます。
おそらく、商品を補充できるぐらいの隙間がある場所に設置された自販機に関しては、
ほぼ確実に撮影が出来ます。
それだけでなく、歪み補正をしても余るほどの余力がありますね。
個人的には革命的なレンズでございまして、
それだけで買ってよかったレンズでございます。
画像
作例は全てSONY α7 II で撮影しております。
500万画素程度にリサイズしておりますが、
クリックにて拡大出来ます。

恐ろしいのは、
10mmという広大な画角になれてしまうとそれでも物足りなくなってしまいます。
超広角レンズを購入するとよくここに来るのですが、
12mmでも、全体を写せなかったこの自販機が全域に収まりました。
マニュアルフォーカスではございますが、
かなりアバウトでもピントは合わせやすいです。
ただでさえピーキングがついてますしね。
かがくのちからってすげー。
非常に暗いところでございますのでノイズが目立ちますが、
真っ直ぐに補正してもこんなに余ります。
ノイズで分かりづらいですが、
解像していないようにみえて意外と解像しております。
OLYMPUS STYLUS TG-3 Tough
なお、TG3で撮影した同じ筐体でございます。
28mmだとどうしても全体は写りません。
こちらのほうが画質がよく見えるのは気のせいだと思います。
思い切って夜持ち出すと、
とても素敵でございます。
なお、小雨がレンズに付いて写り込んでおります。
LAOWAといったらマクロでございますので、
近接も強いです。
そして、これがなかなか楽しい。
可能性は無限大でございます。
周辺光量落ちを活かしてみる。
よく、海を撮影しております。
もっと早く買えばよかったと後悔したレンズでございました。
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